ここ数日体調が優れず寝込んでおります。そのお供がディスカバリーチャンネルと今日ご紹介する本「はじめてのSwiftプログラミング」。
iOS8 & Xcode6で従来のObjective-Cと合わせて対応となった新しいプログラミング言語Swift。従来iOS開発で利用していたのは複雑で取っつきにくいイメージの強いObjective-Cでしたが、Swiftでは一から言語体系を見直し柔軟な型宣言など簡便化されました。
ただ言語体系を変えると言っても全く変わっているわけでは無く、従来の開発手法(Xcodeの利用方法やstoryboardによる画面設計方法など)は大きく変わらず、今まで身につけた経験は無駄にならないようです。
今回この本を購入した理由は、なんと言ってもSwiftとはどんな言語なのかを知りたかったから。Appleのホームページにも情報は載っているのですが、やはりまとまった書籍で読みたいのが昭和な人間のサガでしょうか(苦笑)
ただXcode6が正式にリリースされたのはちょっと前。この本もXcode6 Betaを使って書かれており、Swiftの言語体系自体も確定していない段階なので、随所に「Xcode正式版では」とか「今後のSwiftの仕様変更次第では」と書かれています。この辺りは走りの物なので仕方がないですね。ただ基本は押さえられているので、Swiftの概要を把握するには十分な内容となっています。
カバーしている範囲としては以下のようなもの。
- Objective-Cがなぜ難しいのか、Swiftとの違い概要
- 基本的な値の使い方(letとvarの違い、など)
- 型指定と四則演算
- 条件文(if, while, switch-case など)
- オプショナルデータ型(nilを取り得る値かどうか)
- 配列、ディクショナリ、タプル、for文
- 関数と引数
- 構造体とクラス
- enumeration(列挙体)
- クラスの拡張
- プロトコル
- デリゲート
書いてある事はほぼ基本的な事でそれほど目立った物はありませんが、この本を読んだだけでSwiftが単純化されつつもCocoaフレームワークとの親和性を保ったまま立ち上げられた言語体系である事が良く分かります。
この本でなにげに大切なのは最後に書かれているデリゲートかもしれません。デリゲート自体はObjective-CでもSwiftでも変わらないのですが、その考え方が従来の本では「デリゲートという物があって○○すると自動的に呼ばれますよ、動作を委譲しますよ」なんて書かれて終わりですが、プログラムを書く上でデリゲートによって開発が効率的になる事などバックグラウンドについても説明されており好感が持てます。
SwiftでiOSアプリ開発を始める前に最初の一歩として読むには丁度良いボリュームの本です。お勧め(^^)v
はじめてのSwiftプログラミング (I・O BOOKS) | |
清水 美樹 工学社 2014-08 売り上げランキング : 96251 Amazonで詳しく見る by G-Tools |